GeneLifeの肥満遺伝子検査を試してみた:投薬の体重増加と付き合う
神経疾患の薬は目覚ましい効き目がある一方、副作用があります。
その中でも顕著なのが、体重増加。まったく出ない人もいるようですが、筆者は投薬から半年で15kg増加し、これはなんとかせねばならないと決意しました。
とはいえ投薬をいきなりやめることはできないので、生活習慣を見直す……ために、まずは自分の身体的特性について向き合ってみよう、というのが今回の記事です。
特に遺伝的特性を知るために、民間企業の遺伝子検査を試してみました!
肥満の原因は人によって違う:遺伝子と向き合う
巷では、低糖質ダイエットなどいろいろなワードが飛び交っています。これらの言説に脳科学や心理学が言えることはないのですが、生理学的には「効く人と効かない人がいる」ということがわかっています。
というのも、どの栄養素を分解しやすいかはある程度遺伝子の影響を受けます。したがって、薬の副作用を減量する前に、まず自分の遺伝子と向き合うことが必要と思い、GeneLife DIETというサービスを利用しました。
といってもドックへ行ったわけではありません。AmazonPrimeが一晩で届けてくれる、自宅での簡易検査キットです。こちらの検査キットを使って、自分で遺伝子を採取、GeneLifeに送り返して検査結果を待つ……というものになっています。
ちなみに結果はWeb・アプリでしか見られないものと、紙での検査結果を配送してもらうものと2種あります。筆者はどうせ電子化するので、安いWeb版を選びました。
GeleLife DIETでの遺伝子採取の方法
といっても、難しいことはありません。
基本的にこの遺伝子検査は、頬の内側の細胞を採取するのがユーザーの役目。採取さえ終わったら、あとは検査会社に丸投げでOKです。
中身はこんな感じ。
ちなみにこの中には製品一つごとに紐付けられたIDが存在します。IDが他の人にバレると、遺伝情報というきわめて繊細な個人情報が漏れてしまう可能性があるため注意しましょう。
こちらが使用前の採取キット。棒の先についた粘着質のブラシを使って、頬の内壁をぐりぐりとこするだけで完了です。
思ったよりかんたんに採取が終わります。というより、かんたんに採取ができるように色々と工夫をした結果、この方式(検査に関わることは全部GeneLifeが行う)になったのかなと思います。
検査結果:脂質に弱い遺伝子配列
検査結果は、4つのダイエットタイプに分けて送られてきます。
エネルギー代謝に関わる「β3AR遺伝子」「UCP1遺伝子」「β2AR遺伝子」を調べることで自分がどう太りやすいのか、遺伝的な傾向がわかります。3つの遺伝子の解析結果から、日本人の肥満タイプを4つに分類。自分のタイプを知ることで、体質にあった食事や運動がわかります。
と公式サイトにあるように、3種の遺伝子から4つのタイプに分類して体質を検査してくれます。
筆者は、
- 脂質分解がしづらい「洋ナシ型」
- 筋肉が付きづらい「バナナ型」
の2種タイプの混合、という検査結果でした(詳細な結果はお伝えできませんが……)
まとめ:合わないダイエットは精神の調子も崩す
さて、筆者の場合、減量には「脂質を減らせ」とありました。
しかし、独力でダイエットを試みたとき、筆者は炭水化物を減らしていました。検査結果によると炭水化物はほとんど肥満の原因にならない体質なので、無意味どころか逆効果、なんなら糖分不足のため生活に支障をきたす日もありました。
重要なのは、投薬中の食生活は、精神衛生・身体の健康双方に極めて関わる、ということです。筆者の場合も、主治医と相談しつつ進めたダイエットですので、
- 体調が崩れるほど無理をしない
- 気になるようだったら、まずは体質をチェックする
- 体質に合わせて、少しずつ改善する
というのが重要のようです。
筆者の結果が出たのはつい先日ですが、学術記事の合間に今後の進捗も載せていけたらと思います。